CVR(コンバージョン率)が低下する原因は?より深く分析するためのヒント

CVR(コンバージョン率)が低い原因は?

サイトを運営していて、「何もしていないのにコンバージョン率が下がった…」「いつまで経ってもコンバージョン率が低い」と感じたことはありませんか?
コンバージョン率が低い原因は主に以下のような3つの要因があると考えられます。

広告の打ち出し方に問題がある

広告の打ち出し方には注意が必要で、コンテンツの内容と広告内容が一致しない場合、ユーザーがサイトを離脱する原因となります。例えば「薄毛に悩むユーザー」に対する商品を扱っているにもかかわらず、楽しそうにサッカーをしている少年を広告に起用しても、サイトを訪れたユーザーは混乱してしまうでしょう。

市場や環境の変化に対応できていない

市場をはじめとした外部の環境は、競合の動向や物価の変動、季節などによって常に変化します。例えば、競合が自社よりも良い商品・サービスを打ち出せばユーザーの選択肢が増え、自サイトのCVRは減少するでしょう。まず、現状として検索需要があるのか、また昨年と比較して環境に変わった点があるのかを調査することで、原因を掴みやすく、対策に活かすことができます。

サイトの構成やコンテンツの質に改善点がある

問い合わせフォームが複雑であったり、購入ページのステップ数が多いといった構成になっている場合、ユーザーが違和感を覚え、ページを離脱する可能性があります。またコンテンツの内容がユーザーの求めている情報とかけ離れている場合もコンバージョン率が低下する原因になります。

原因分析のために必要なポイント

上記のような要因をさらに深堀していくことで、さらにコンバージョン率の増加に繋げられるかもしれません。
要因を深堀するために大切なポイントを確認していきましょう。

直帰率を確認

Google広告の場合、Googleアナリティクスとアカウントを紐付けることで、Google広告の管理画面上でも手軽にユーザーの行動を確認できます。
中でも、直帰率に注目しましょう。
直帰率が高いキーワードの場合、ユーザーが期待していたものがそのページにはなかったということが分かります。
検索意図を再考してユーザーの求めているコンテンツを追加する、または商品自体を改良する、もしくは広告文でより明確に商品やサービスの内容を説明し、誤解を与えないようにするといった対策が考えられます。

滞在時間を確認

滞在時間を確認することで、ユーザーの気持ちを読み取りましょう。
コンバージョン率が落ちる原因となったキーワードから流入しているページでのユーザーの滞在時間を、直帰率と併せて確認しましょう。
ユーザーの滞在時間が1秒程度の場合、ユーザーが期待していたコンテンツとはじめから異なっていた可能性が高いと考えられるので、ターゲティング自体を改善する必要があるでしょう。
また、数秒閲覧してからサイトを離脱している場合には、コンテンツの途中でユーザーの興味を削いでしまう要因があった、もしくは記事の面白さ、読みやすさが足りない可能性が考えられます。

読了率を確認

Googleタグマネージャーでイベントトラッキングを設定することにより、Googleアナリティクスでも「どこまでページをスクロールしてコンテンツが読まれたか」を確認することができます。
対象ページの滞在時間が短い場合に読了率を確認することで、ページ内のどの部分でユーザーが興味を無くしてしまったのかを分析することができるため、改善のための施策を導きやすくなります。

ユーザーの行動経路を確認

Googleアナリティクスでは、「行動フロー」という、ユーザーがサイトに訪れてからどのようにサイト内を遷移したのかを明確にしてくれるレポートを確認することが出来ます。
コンバージョンに至ったユーザーに限定した行動フローも確認することができますので、コンバージョンに至ったユーザーと至らなかったユーザーの行動を比較し、その違いを観察することによって、改善点が見つかる場合もあります。

実際の検索キーワードの確認

実際のユーザーによる検索キーワードの中で、どの検索キーワードでコンバージョン率が低下しているのかを突き止めることも大切です。
ポイントとしては、広告に登録したキーワードだけでなく、実際の検索キーワードをしっかり確認するということです。
例えば、確実にそのキーワードで広告が表示されるように部分一致ではなく完全一致でキーワードを登録しておく、または、そのキーワードに関連した広告文を追加しておくといった施策が考えられます。

時系列での確認(過去の傾向と比較)

全く同じキーワードやターゲット、広告であるにも関わらずコンバージョン率が低下している場合、季節的要因の可能性があります。
直近1ヶ月だけを確認するのではなく、年間を通してのインプレッション数やコンバージョン率の推移を確認して、さらに前年や一昨年と比較してみましょう。
毎年同じ時期にコンバージョン率が低下しているというようなことがあれば、その時期にユーザーが行動しない理由があるはずです。

GoogleトレンドやSNSによるキーワードの確認

季節的要因を理解するために、まずはそのキーワードをGoogleトレンドで検索して、世の中の検索需要の変化を確認してみましょう。
直近1年間を確認することも重要ですが、過去5年間や10年以上前からの推移を確認することで、ようやく傾向に気付ける場合もあるので、できるだけ長い期間の検索需要を確認することが大切です。

競合の確認

Google広告にはオークション分析という機能があります。これにより、登録しているキーワードに対してどの程度他社の広告が表示されているのかを確認できます。
競合他社の上位表示率が前月に比べて高くなっている場合、競合他社が入札を強化している可能性があります。
実際にいくつかのキーワードで検索してみて、他社がどのような広告文を出しているか、競合他社のコンテンツの内容、自然検索の順位などを確認してみましょう。
自サイトの自然検索の順位が落ち込んでいることを確認した競合他社がリスティング広告を強化していることも考えられます。

デバイスの確認

例えばスマホでのコンバージョン率の減少が顕著な場合、サイトの不具合などによってスマホのページ読み込み速度が遅く、ユーザーが離脱してしまっているという可能性も考えられます。
実際にPCや自分のスマホでサイトをチェックしてみて、どこかに不具合はないか確認することも大切です。

時間帯の確認

広告の予算が不足してしまい、ユーザーがコンバージョンしやすい夜間の時間帯に広告を表示できていなかったといった機会損失を防ぐことが大切です。
予算が足りない場合には、そもそも狙っているターゲットが広すぎる可能性もあります。コンバージョンする可能性が高いユーザーに絞り込んで、そのユーザーが行動するタイミングで機会損失しないよう調整するといった工夫が必要です。
また、特定の職種の方をターゲットにしている場合、そのターゲットの行動にある程度の傾向が見て取れるようであれば、その時間帯に集中して配信することが望ましいです。

まとめ

いかがでしたか。
今回はコンバージョン率の低下の要因について様々なポイントを解説しました。
ただ、目の前のコンバージョン率を改善するよりも、コンバージョン率を保ったままサイトへの流入を増加させることの方がよい結果に繋がる場合もあります。
目的をしっかりと定め、その目的に対してどんな施策が必要なのかを考えていきましょう。

導入可否などお気軽にお問い合わせください