ヒートマップとは?上手な活用方法をご紹介します

ヒートマップとは?上手な活用方法をご紹介します

Webサイトのパフォーマンスを上げるために、Googleアナリティクスやサーチコンソールを使用して、分析を行っている方は多いと思いますが、こういったツールでは、ユーザーがページのどこに注目したのか、どこまでスクロールしてくれたのか、などはわかりませんよね。
しかし、今回紹介するヒートマップを活用すれば、そういったユーザーの詳細な動きを把握することができます。

この記事では、そんなヒートマップで分析できることや、導入するメリット・デメリットなどを解説します。

ヒートマップとは

ヒートマップは、Webサイトに訪問したユーザーがどのような行動をしたかということを、色で表現したものです。

ヒートマップでわかること

ページ内でユーザーのマウスがどう動いたか

マウスートマップでは、多くのユーザーがカーソルを置いた場所が赤く表示されるので、ユーザーのマウスの動きを確認することができます。
人間の目の動きとマウスの動きには、80%以上の相関関係があると言われており、マウスの動きを可視化することで、ユーザーが注視しやすい場所を特定することができます。

ページ内でどこがクリックされているか

クリックヒートマップを使えば、ユーザーがページのどこをクリックしているのかがわかります。

頻繁にクリックされる場所ほど赤く表示されるので、特にコンバージョン(商品購入、メルマガ登録、見積請求など)につながるボタンが赤く表示されているかは確認しておきたいところです。

ユーザーがどこに注目しているか

アテンションマップでは、熟読エリアを把握することが可能です。
アテンションマップは、ユーザーがスクロールをやめ、しっかり注目している(滞在時間が長くなっている)箇所を赤く表示し、逆に滞在時間が短い箇所は青く表示されます。これにより、ページ内で熟読されている、よりユーザーの関心を集めているところがどこなのかを把握できます。

ユーザーがどこまでスクロールし、どこで離脱したか

スクロールヒートマップでは、ユーザーがページをどこまでスクロールしたのか、さらにどこで閲覧をやめ、離脱してしまったのかを調べることができます。

ヒートマップのメリット・デメリット

メリット

色によって表現されるので、初心者であっても直感的にサイトの問題点を把握しやすいです。さらに、アクセス解析ツールでは分析することができないページ内でのユーザーの細かな動きも見ることができます。

デメリット

ヒートマップはページごとのユーザーの行動は分析できますが、サイト全体のユーザーの行動は確認することができません。
また、ある程度PV数がないと、正確なデータが得られにくいというのもデメリットの一つです。

ヒートマップ分析でよく使われる用語

クリックトラッキング

「トラッキング(tracking)」は、直訳すると追跡や追尾という意味です。つまりクリックトラッキングはユーザーがページのどこをクリックしたのかを追跡することを意味します。

マウストラッキング

トラッキングは先ほども説明した通り、追跡・追尾という意味ですので、マウストラッキングは、ユーザーのマウスの動きを追跡することです。

スクロールトラッキング

スクロールトラッキングは、どこまで画面をスクロールしたかを追跡することです。

ユーザーインサイト

ユーザーインサイトは、ユーザーの中に隠れている本音のことです。特定のWebサイトに訪問するとき、「この商品を購入したい」というような明確な目的をもって訪問する場合もありますが、何となくの気分で訪問することもありますよね。自分は何の気なしにサイトを訪れているつもりでも、実はそこには本人さえも気づきえない本質的な欲求が隠れていることがあります。これがユーザーインサイトです。

UI・UX

UIは、ユーザーインターフェース(User Interface)の略で、「ものやサービス」と「それを使用するユーザー」との接点を意味します。たとえば、PCの場合は、PCを操作するときに使うマウスやキーボード、さらにはデスクトップに表示されるメニューやアイコンなどがユーザーインターフェースにあたります。

もう一つのUXは、ユーザーエクスペリエンス(User Experience)の略で、ものを使用することでユーザーが体験・経験できることを意味します。先ほどと同じくPCで例えると、PCを操作したときの快適さや楽しさ、満足度などがUXにあたります。

分析方法別の改善ポイント

アテンションヒートマップ

アテンションヒートマップでは、ユーザーが意図したところを読んでくれているかどうかがわかります。意図したところを読んでくれているのであれば特に問題はありませんが、読んでもらえていない場合は、なぜ読まれていないのかを考え、リライトしたり、図や画像を適度に増やしたりしてみましょう。

また、予想外によく読まれている部分が特定できた場合は、そちらについてもなぜ読まれているのかという理由を考えるようにしましょう。単純にユーザーの興味をひいた場合もありますが、文章が難しくて読むのに時間がかかっていることもあるので注意が必要です。

クリックヒートマップ

特にリンク等がないテキストが頻繁にクリックされている場合、クリックできると誤認しやすいデザインになっているか、小さくて読みにくいことから、拡大するためにクリックしているなどが考えられます。クリックしても何もアクションが起こらないと、離脱につながってしまうこともあるので、リンクの追加やデザインの見直しを行うようにしましょう。

スクロールヒートマップ

スクロールヒートマップで、ページの途中や最初のほうでスクロールが止まり、離脱されていることがわかったら、見てもらいたいコンテンツを上の方に並び変えてみましょう。場所を変えるだけで目に留まりやすくなり、パフォーマンスが改善されることがあります。

配置を変えても改善されない場合は、そもそもそのコンテンツに魅力を感じていなかったり、ユーザーのニーズとずれていたりする可能性があるので、コンテンツの再考を検討したほうが良いでしょう。

おすすめのヒートマップツール

Ptengine

Ptengine

URL https://www.ptengine.jp/
使える機能 アテンションヒートマップ、スクロールヒートマップ、クリックヒートマップ
無料トライアル あり(2週間無制限で利用可能)
プラン料金 4980円/月(1万PV・1ドメインまで)

Ptengineはヒートマップ機能を兼ね備えたアクセス解析ツールなので、アクセス解析ツールとヒートマップを一元化したい方におすすめのツールです。

MIERUCA

MIERUCA

URL https://mieru-ca.com/heatmap/
使える機能 アテンションヒートマップ、スクロールヒートマップ、クリックヒートマップ
無料トライアル あり(1万PV・1ページまで)
プラン料金 9800円/月(5万PVまで・URL無制限)

MIERUCAは無料で1万PVまでの分析ができるので、ヒートマップを導入したいけどどれが良いのかわからないという方におすすめです。
必要最低限の機能がそろっているほか、毎日自動でキャプチャと解析データを保存してくれるといった独自の機能もあります。

Sitest

Sitest

URL https://sitest.jp/
使える機能 スクロールヒートマップ、クリックヒートマップ、マウスフローヒートマップ
無料トライアル あり(要問合せ)
プラン料金 要問合せ

Sitestはヒートマップ機能だけでなく、アクセス解析やABテストの機能も搭載していますので、一つのツールで解析と改善を行いたいと考えている人におすすめのツールです。
一つ注意点として、Sitestにはアテンションヒートマップがありませんので、熟読エリアの把握はできません。

User Heat

User Heat

URL https://userheat.com/
使える機能 アテンションヒートマップ、スクロールヒートマップ、クリックヒートマップ、マウスフローヒートマップ
無料トライアル あり(30万PV・1000ページまで)
プラン料金 要問合せ

User Heatはヒートマップのみに特化したツールですが、基本的な機能はしっかり備えつつ、無料で30万PVまで測定することができるので、コスパに優れているツールです。
できれば無料でヒートマップを使いたいという方におすすめです。

Mouseflow

Mouseflow

URL https://mouseflow-jp.com/
使える機能 アテンションヒートマップ、スクロールヒートマップ、クリックヒートマップ、マウスフローヒートマップ
無料トライアル あり(500PV・1ドメインまで)
プラン料金 2571円/月(1万PV・1ドメインまで)

Mouseflowには、ユーザーの行動を録画する「セッションリプレイ」という機能が搭載されています。セッションリプレイ機能を活用することで、ユーザーの関心やCVを妨げている原因の分析を行うことが可能です。

ヒートマップと併用すべきおすすめツール

アクセス解析ツール

Googleアナリティクスなどの解析ツールでは、ユーザーのサイト内での行動を把握することができます。たとえば、ユーザーがどのページからどのページへ遷移したのかを調べることができます。つまり、ヒートマップと併用することで、商品購入や資料請求のボタンがクリックされている傾向にあったが、実際のところユーザーはうまく誘導されているのか、コンバージョンにつながるページに移ってくれたのか、というところまで分析することが可能になります。

CRM

CRMというのは「Customer Relationship Management」の略で、顧客関係管理システムのことです。商品の購入履歴やキャンペーンへの応募といった顧客の行動履歴と顧客の属性情報を紐づけて管理しています。

このCRM内のデータとcookieを紐づけることにより、ユーザーに合わせてページやコンテンツを出し分けることが可能になります。

不特定多数のユーザーが訪れるWebサイトでは、ユーザーに合わせたページやコンテンツの出し分けは非常に重要になるわけですが、さらにヒートマップで注目されているコンテンツを特定しておくと便利です。
(書き方を少し変えました↓)

ヒートマップによる分析では、ページの中でどのコンテンツが特に注目されていたのかということがわかりますが、具体的にどんなユーザーから注目されていたのか、ということまではわかりません。

そこで、CRMを併用するのがおすすめです。

CRMというのは「Customer Relationship Management」の略で、顧客関係管理システムのことです。商品の購入履歴やキャンペーンへの応募といった顧客の行動履歴と顧客の属性情報を紐づけて管理しています。
このCRM内のデータとcookieを紐づけることにより、ユーザーに合わせてページやコンテンツを出し分けることが可能になります。

ABテストツール

ヒートマップでは、ページ内でユーザーがどのように動いたのかを知ることができます。しし、なぜそのように動いたのか、ということまではわかりません。「なぜそのように動いたのか」を明らかにするためには、ヒートマップの分析結果をもとに仮設を立て、施策を行う必要がありますが、そこで役に立つのがABテストツールです。

ABテストツールとは、2パターン以上のコンテンツをランダムに表示させることで、どちらがよりCVR(コンバージョン率)やCTR(クリック率)などが向上するかを検証するものです。
ヒートマップでページの分析をする→仮説を立てる→仮説をもとにABテストツールで効果検証をするということを繰り返すことで、よりユーザーのニーズに最適化したサイトを作ることができます。

まとめ

ヒートマップは、Webサイトに訪問したユーザーの行動を色で表現しているので、直感的に分析結果を理解することができるという特徴があります。また、アクセス解析ツールではわからないようなUI・UXの問題点が把握できるのも、ヒートマップの大きな強みと言えます。

ヒートマップは単体で使用しても良いですが、サイト全体のユーザーの行動が確認できるGoogleアナリティクスや効果検証が行えるABテストツールなどと一緒に使うとより深いサイト分析が行えるのでおすすめです。

導入可否などお気軽にお問い合わせください